松尾芭蕉「草の戸も」発句短冊

元禄二年作

実物の真蹟短冊は個人蔵。

上の句は、下記の、岐阜の門人安川落梧宛、元禄二年三月二十三日付書簡に書かれたもので、その後、推敲を経て「草の戸も住替る代ぞひなの家」の句形で「おくのほそ道」に採録された。

落梧宛書簡は、芭蕉がいつごろ採荼庵へ転居し、いつ「おくのほそ道」の旅に出る予定であったかなどを伝える重要な文献で、本書簡は群馬県の三国路紀行文学館に所蔵されている。

御同境又三郎殿御下りの砌(みぎり)、芳翰(ほうかん)に預り、殊に小紙一束堅慮に懸けられ、忝く存じ奉り候。愈(いよいよ)其元(そこもと)俳諧も隆盛の由、御手柄感心斜めならず候。野生、とし明け候へば又々たびごこちそぞろになりて、松島一見のおもひやまず、此廿六日江上(こうしょう)を立ち出で候。みちのく・三越路の風流佳人もあれかしとのみに候。
はるけき旅寝の空をおもふにも、心に障らんものいかがと、まづ衣更着(きさらぎ)末草庵を人にゆづる。此人なん、妻を具しむすめを持たりければ、草庵のかはれるやうをかしくて、
草の戸も住みかはる世や雛の家
三月廿三日              ばせを
落梧雅丈
御連中へ然るべく頼み存じ候。取り込み候故、一紙申し残し候。
尚々、秋芳軒主御状に預り忝く存じ候。

< 関連資料 >
  


  
俳聖 松尾芭蕉・生涯データベース
 
松尾芭蕉真蹟模写展示室
 
生涯データベース目次
 

 
松尾芭蕉・おくのほそ道文学館
 
奥の細道関連絵図展示室
 
文学館総合目録
 

 
おくのほそ道 総合データベース
 
俳聖 松尾芭蕉・みちのくの足跡
 
総合目次
 


Copyright(C) 2003  LAP Edc. SOFT.  All Rights Reserved.
 Maintained online by webmaster@bashouan.com