山崎藤吉著 「芭蕉全傳」
伝記と時代背景の中で鑑賞できる芭蕉発句集 目次へ
「芭蕉全傳」内の芭蕉発句集 潁原退蔵編著「芭蕉俳句全集」から
京都遊学 一.北村季吟に学ぶ
9 餅雪をしら糸となす柳かな (続山の井) 30 餅雪をしら糸となす柳哉 (続山井)
京都遊学 一.北村季吟に学ぶ
10 花にあかぬ歎やこちの歌ぶくろ (続山の井) 37 花にあかぬ嘆やこちのうたぶくろ (如意宝珠)
10 うかれける人や初瀬の山桜 (続山の井) 32 うかれける人やはつ瀬の山桜 (続山井)
10 岩つゝぢ染る泪やほととぎす (続山の井) 88 岩躑躅染る泪やほとゝぎす (続山井)
10 浪の花と雪もや水のかへり花 (如意宝珠集) 237 浪の花と雪もや水のかへり花 (如意宝珠)
10 かつら男すますなりけり雨の月 (如意宝珠集) 142 かつら男すまずなりけり雨の月 (如意宝珠)
10 うち山や外様しらずの花盛 (大和巡礼) 37 うち山や外様しらずの花盛 (大和巡礼)
京都遊学 一.北村季吟に学ぶ
11 五月雨も瀬ぶみ尋ねぬ見馴河 (大和巡礼) 59 五月雨も瀬ぶみ尋ぬ見馴河 (大和巡礼)
11 春立とわらはも知るやかざり縄 (藪香物) 6 春立とわらはも知るやかざり縄 (藪香物)
11 きても見よ甚兵衛が羽織花ころも (貝おほひ) 37 きても見よ甚べが羽織花ごろも (貝おほひ)
11 女夫鹿や毛に毛が揃ふて毛むつかし (貝おほひ) 162 女(め)をと鹿や毛に毛がそろふて毛むづかし (貝おほひ)
江戸下向 一.道中と落着き先
18 命なりわづかの笠の下涼み (冠山「芭蕉全傳」) 80 命なりわづかの笠の下涼ミ (江戸広小路)
俳諧師 一.貞徳流の芭蕉
28 我が黒髪撫でつけにして頭巾かな 309 我が黒髪なでつけにして頭巾かな (真澄の鏡、芭蕉紬日記)
俳諧師 一.貞徳流の芭蕉
29 春やこし年や行けん小晦日 (千宜理記) 199 春やこし年や行けん小晦日 (千宜理記)
俳諧師 一.貞徳流の芭蕉
30 針立や肩に槌うつから衣 (五十番発句合) 160 針立や肩に鎚うつから衣 (江戸新道、五十番句合)
俳諧師 一.貞徳流の芭蕉
33 年や人にとられていつも若夷 (千宜理記) 7 年や人にとられていつもわか夷 (一葉集)
7 年は人にとらせていつも若夷 (千宜理記)
33 町医者や屋敷かたより駒迎ひ (五十番発句合) 160 町医者や屋敷がたより駒迎 (五十番句合)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
38 門松やおもへば一夜三十年 (六百番俳諧発句合) 6 門松やおもへば一夜三十年 (六百番俳諧発句合)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
41 此梅に牛も初音と鳴つべし (江戸両吟集) 21 此梅に牛も初音と鳴つべし (江戸両吟集)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
42 都出てけふみかのはら痛むらし (続連珠) -- --
俳諧師 二.談林風の芭蕉
43 成にけり成りにけりまで歳の暮 (六百番発句合) 197 成にけり成りにけりまで歳の暮 (六百番発句合、江戸広小路)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
44 雲を根に富士は杉なりの茂かな (続連珠) -- --
44 今日の今宵ねる時もなき月見かな (続連珠) 139 けふの今宵寝る時もなき月見かな (続連珠)
44 山のすがた蚤か茶臼の覆かな (蕉翁全傳) 98 山の姿蚤か茶臼の覆ひかな (芭蕉翁全傳、芭蕉句選拾遺)
44 富士の風や扇にのせて江戸土産 (蕉翁全傳) 84 富士の風や扇に載て江戸みやげ (芭蕉翁全傳)
44 百里来たりほどは雲井の下涼み (蕉翁全傳) 80 百里来たりほどは雲井の下涼 (芭蕉翁全傳)
80 百里来たるほどは雲井の下涼 (芭蕉句選拾遺)
44 詠(ながむ)るや江戸にはまれな山の月 (蕉翁全傳) 143 詠るや江戸にはまれな山の月 (芭蕉翁全傳)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
45 門松やおもへば一夜三十年 (六百番発句合) 6 門松やおもへば一夜三十年 (六百番発句合)
45 猫の妻へついの崩れより通ひけり (江戸広小路) 15 猫の妻へついの崩れより通ひけり (江戸広小路)
15 猫の妻へつゐの崩よりかよひけり (六百番発句合)
45 雨の日や世間の秋を堺町 (江戸広小路) 189 雨の日や世間の秋を堺町 (江戸広小路、三ヶ津)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
46 庭訓の往来誰が文庫より今朝の春 (江戸広小路) 2 庭訓の往来誰が文庫より今朝の春 (江戸広小路)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
47 実にや月間口千金の通り町 (江戸通り町) 143 実や月間口千金の通り町 (江戸通町)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
48 見渡せば詠れば見れば須磨の秋 (江戸通り町) 189 見渡せば詠れば見れば須磨の秋 (芝肴)
48 霜を踏みてちんばひくまで送りけり 204 霜をふむでちむば引まで送りけり (茶の草子)
204 霜をふんでちんば引まで送りけり (茶の草子)
48 色付や豆腐におちて薄紅葉 (両吟百韻) 168 色付や豆腐に落て薄紅葉 (芭蕉杉風両吟百韻)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
51 鹽にしてもいざことづけん都鳥 (江戸十歌仙) 242 鹽にしていざことづけん都鳥 (江戸十歌仙)
51 忘れ草菜飯につまん年のくれ 197 わすれ草菜飯につまん年の暮 (江戸蛇の鮓、俳諧曽我)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
53 夜起する糞土の垣に月更て (江戸広小路) -- --
53 今朝の雪根深を園の枝折かな (坂東太郎) 207 今朝の雪根深を園の枝折哉 (向之岡、坂東太郎)
53 捧げたり二月中旬初茄子 [存疑] (一葉集) -- --
俳諧師 二.談林風の芭蕉
54 阿蘭陀も花に来にけり馬に鞍 (江戸蛇の鮓) 37 阿蘭陀も花に来にけり馬に鞍 (江戸蛇の鮓)
俳諧師 二.談林風の芭蕉
55 草履の尻折りて帰らん山桜 (句選年考) 33 草履の尻折てかへらん山桜 (江戸蛇の鮓、俳諧曽我)
55 夏の月御油より出て赤坂や (向の岡集) 69 夏の月ごゆより出て赤坂や (向之岡)
69 夏の月御油より出て赤坂や (涼み石)
69 夏の月御油より出て赤坂か (俳諧曽我)
69 御油を出てあか坂までや夏の月 (夏の月)
俳諧師 三.蕉風体の確立
64 愚にくらく棘をつかむ蛍かな (東日記) 97 愚にくらく棘をつかむ蛍哉 (東日記)
64 花木槿(むくげ)はだか童のかさしかな (東日記) -- --
64 枯枝に烏のとまりたるや秋の暮 (東日記) 122 枯枝に烏のとまりたるや秋の暮 (東日記)
64 かれ朶に烏のとまりけり秋の暮 (あら野) 122 枯枝に烏とまりたりやの暮 (ほのぼの立)
122 枯朶に烏のとまりけり秋の暮 (曠野、泊船集、鵲尾冠)
隠遁 一.深川に移る
66 柴の戸に茶を木葉かく嵐かな (続深川集) 237 しばの戸にちゃをこの葉かくあらし哉 (続深川)
隠遁 三.泊船堂と称す
74 餅を夢に折結ふしだの草枕 (東日記) 6 餅を夢に折結ふしだの草枕 (東日記)
74 春立つや新年古き米五升 1 春たつや新年古き米五升 (三冊子)
1 はる立や新年古き米五升 (真蹟短冊)
74 雪の朝独り干鮭を噛得たり 234 雪の朝独リ干鮭を噛得タリ (東日記)
隠遁 五.芭蕉庵と呼ばる
86 芭蕉植ゑて先にくむ萩の二葉かな (続深川) 52 ばせを植てまづにくむ萩の二ば哉 (続深川)
隠遁 六.侘齊と号す
88 わびてすめ月侘齊が奈良茶歌 (武蔵曲) 143 侘テすめ月侘齋がなら茶哥 (武蔵曲)
隠遁 六.侘齊と号す
89 芭蕉野分盥に雨をきく夜かな (武蔵曲) 182 芭蕉野分して盥に雨を聞夜哉 (武蔵曲、泊船集)
89 消炭に薪わる音か小野の奥 (続深川) 224 けし炭に薪わる音かをのゝおく (続深川)
隠遁 六.侘齊と号す
90 艪の声波を打て膓氷る夜やなみだ 217 櫓の声波ヲうって膓氷ル夜やなみだ (武蔵曲、泊船集)
隠遁 六.侘齊と号す
91 二日酔ものかは花のあるあいだ 47 二日酔ものかは花のあるあいだ (真蹟短冊)
91 藻にすだく白魚やとらば消えぬべき 19 藻にすだく白魚やとらば消ぬべき (東日記)
91 盛じや花に坐浮法師ぬめり妻 (東日記) 37 盛じや花に坐浮法師ぬめり妻 (東日記)
91 花に酔り羽織着てかたなさす女 (続深川) 37 花に酔り羽織着てかたな指す女 (続深川)
91 艶なる奴今やう花に弄齊す (木因宛書状) 47 艶ナル奴今やう花にらいさいス (木因宛手紙)
91 蜀魂まねくか麦のむら尾花 (おくれ双六) 89 郭公まねくか麦のむら尾花 (後雙六、栞集)
隠遁 七.仏頂和尚に参禅
94 夜着は重し呉天に雪を見るあらん (虚栗集) 207 夜着は重し呉天に雪を見るあらん (虚栗、泊船集)
隠遁 七.仏頂和尚に参禅
95 いなづまに悟らぬ人のたふとさよ 128 稲妻にさとらぬ人の貴さよ (己が光)
128 稲妻にさとらぬ人のたっとさよ (曲水宛消息)
天和時代
100 くれくれて餅を木魂のわびねかな (歳旦発句牒) 4 くれくれて餅を木魂のわびね哉 (天和2年歳旦発句帳)
天和時代 一.武蔵曲
102 梅柳さぞ若衆かな女かな (武蔵曲) 30 梅柳さぞ若衆哉女かな (武蔵曲、泊船集)
天和時代 一.武蔵曲
104 朝かほにわれは飯食ふ男かな (芙蓉文集) 179 あさがほに我は食くふおとこ哉 (虚栗)
天和時代 一.武蔵曲
105 月十四日今宵三九の童部 143 月十四日今宵三九の童部 (真蹟短冊)
天和時代 一.武蔵曲
106 髭風ヲ吹て暮秋歎ズルハ誰ガ子ゾ 124 髭風ヲ吹て暮秋歎ズルハ誰ガ子ゾ (虚栗、泊船集)
天和時代 一.武蔵曲
107 貧山の釜霜に啼く声寒し 204 貧山の釜霜に啼声寒し (虚栗、泊船集)
天和時代 二.芭蕉庵焼失
109 花にうき世我酒白く飯黒し (虚栗集) 38 花にうき世我酒白く食黒し (虚栗、泊船集)
天和時代 二.芭蕉庵焼失
111 清く聞ン耳に香焼て子規(ほととぎす) 89 清く聞ン耳に香焼て郭公 (虚栗、泊船集)
111 ほととぎす正月は梅の花咲り 89 ほとゝぎす正月は梅の花咲り (虚栗)
111 青さしや草餅の穂に出るらん 85 青ざしや草餅の穂に出つらん (虚栗、泊船集)
111 椹や花なき蝶の世すて酒 116 椹や花なき蝶の世すて酒 (虚栗、泊船集)
111 勢ひあり氷消ては瀧津魚 253 勢ひなり氷きえては瀧つ魚 (句解参考)
天和時代 二.芭蕉庵焼失
112 思ひ出す木曽や四月の桜狩 (皺筥箱物語) 56 思ひ出す木曽や四月の桜狩 (皺箱物語)
112 おもひ立木曽や四月の桜狩 (幽蘭集) 56 思ひ出す木曽や四月の桜がり (熱田三歌仙)
112 夏馬の遅行我を絵に見る心かな (蓑虫庵小集、一葉集) 73 夏馬の遅行我を絵に見る心かな (一葉集)
天和時代 二.芭蕉庵焼失
113 馬ぼくぼく我を絵に見る夏野哉 (水の友) 72 馬ぼくぼく我を絵に見る夏野哉 (三冊子)
72 馬ぼくぼく我をゑに見る夏野哉 (水の友)
73 馬ぼくぼく我を絵にみん夏野哉 (真蹟短冊)
天和時代 二.芭蕉庵焼失
114 雲霧の暫時百景を尽しけり (芭蕉句選拾遺) 155 雲霧の暫時百景をつくしけり (芭蕉句選拾遺)
天和時代 三.疑問の句
115 雪ちるや穂屋の芒の刈残し (猿蓑集) 209 雪ちるや穂屋の薄の刈残し (猿蓑、泊船集)
天和時代 四.虚栗集
119 花にうき世我酒白く飯黒し (虚栗集) 38 花にうき世我酒白く飯黒し (虚栗、泊船集)
天和時代 四.虚栗集
120 あさがほに我は食くふおとこ哉 (虚栗集) 179 あさがほに我は食くふおとこ哉 (虚栗)
120 髭風ヲ吹て暮秋歎ズルハ誰ガ子ゾ (虚栗集) 124 髭風ヲ吹て暮秋歎ズルハ誰ガ子ゾ (虚栗、泊船集)
120 夜着は重し呉天に雪を見るあらん (虚栗集) 207 夜着は重し呉天に雪を見るあらん (虚栗、泊船集)
120 貧山の釜霜に啼声寒し (虚栗集) 204 貧山の釜霜に啼声寒し (虚栗、泊船集)
120 氷苦く偃鼠が咽をうるほせり (虚栗集) 218 氷苦く偃鼠が咽をうるほせり (虚栗)
天和時代 五.芭蕉庵再建
126 霰きくや此身はもとの古柏 214 あられきくやこの身はもとのふる柏 (続深川)
天和時代 五.芭蕉庵再建
128 物ひとつ瓢はかろきわが世かな 244 ものひとつ瓢はかろきわが世かな (四山集)
天和時代 五.芭蕉庵再建
129 ほね柴や斯と見るより蝶の殻 -- --
129 元旦や思へば淋し秋の暮れ 4 元旦やおもへばさびし秋の暮 (続深川、冬の兎)
天和時代 五.芭蕉庵再建
130 るすに来て梅さへよその垣穂かな 22 るすにきて梅さへよそのかきほかな (栞集しおり集)
130 苔汁の手ぎは見せけり浅黄椀 55 苔汁の手ぎは見せけり浅黄椀 (茶の草子)
130 もろこしの俳諧とはんとぶ胡蝶 (芭蕉句選拾遺) 258 もろこしの俳諧とはん飛ぶ小蝶 (芭蕉句選拾遺)
天和時代 五.芭蕉庵再建
131 忘れずは佐夜の中山にて凉(すず)め 80 忘れずば佐夜の中山にて涼め (丙寅紀行)
131 わが宿は四角な影を窓の月 143 わが宿は四角な影を窓の月 (小文庫、泊船集)
【 次回掲載分に続く 】


潁原退蔵編著「芭蕉俳句全集」
について

昭和22年11月25日発行
昭和26年4月30日再版


発行所 株式会社全国書房


発句の出典表記について


芭蕉全傳、芭蕉俳句全集ともに、表記されている出典の
名称をそのまま記載しています。


芭蕉全傳については、出典に触れていない発句

の場合、名称の表記を省略しています。

おくのほそ道 総合データベース 俳聖 松尾芭蕉・みちのくの足跡

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