連句について
連句とは。発句、脇(句)、第三(句)とは。
イメージ写真 (LAP Edc. SOFTのOh! Natureフォトライブラリより) 俳句が五七五で完結するのに対し、連句はふつう、複数の人が集まった中から、
(1) たいてい、宗匠がまず五七五を詠み、

次に、
(2) 五七五につづいて、七七を付句し、

さらに、
(3) 七七の前句に対して、五七五を付ける、

といった具合に、
五七五七七の歌を共同制作する形をとる。

長句五七五や短句七七を交互に詠んで百句連ねる「百韻」、36句を連ねる「歌仙」が連句の代表的な形式となる。

(1)の第一句を「発句(ほっく)」といい、
(2)の第二句を「脇句(脇。わきく)」、
(3)の第三句を「第三(句)」という。
そして、最後の句を「挙句(あげく)」という。

したがって、連句の一巻を36句でまとめる歌仙
の場合は、発句、脇、第三、と続き、(4)、(5)、・・・、(35)、 (36句目)挙句の形をとる。

なお、発句、脇、第三の3つの句を、「三つで一組になったもの」という意味で「三つ物」という。
      

須賀川の等躬邸で巻かれた「風流の」歌仙

上記のように、発句は宗匠が詠む場合が多いが、次の芭蕉歓迎の句会では、主賓である芭蕉がまず挨拶句「風流の初やおくの田植うた」(発句)を詠み、これに亭主の等躬が「覆盆子を折て我まうけ草」(脇句)を付けて答えている。
 
この句会では、芭蕉、等躬、曽良の3人が座を組んだが、このように3人で成される連句を「三吟」といい、3人で36句を連ねる場合、これを「三吟歌仙」という。

歌仙「風流の」の巻
発句     風流の初やおくの田植歌 芭蕉
    覆盆子を折て我まうけ草

等躬

第三     水せきて昼寝の石やなをすらん

曽良

(4)     ビクにカジカの声生かす也 芭蕉
(5)     一葉して月に益なき川柳

等躬

(6)     雇にやねふく村ぞ秋なる

曽良

(7)     賤の女が上総念佛に茶を汲て 芭蕉
(8)     世をたのしやとすゞむ敷もの

等躬

(9)     有時は蝉にも夢の入ぬらん

曽良

(10)     樟の小枝に恋をへだてゝ 芭蕉
(11)     恨てハ嫁が畑の名もにくし

等躬

(12)     霜降山や白髪おもかげ

曽良

(13)     酒盛は軍を送る關に来て 芭蕉
(14)     秋をしる身とものよみし僧

等躬

(15)     更ル夜の壁突破る鹿の角

曽良

(16)     嶋の御伽の泣ふせる月  芭蕉
(17)     色々の祈を花にこもりゐて

等躬

(18)     かなしき骨をつなぐ糸遊

曽良

(19)     山鳥の尾にをくとしやむかふらん 芭蕉
(20)     芹堀ばかり清水つめたき

等躬

(21)     薪引雪車一筋の跡有て

曽良

(22)     をのをの武士の冬籠る宿 芭蕉
(23)     筆とらぬ物ゆへ恋の世にあハず

等躬

(24)     宮にめされしうき名はづかし 

曽良

(25)     手枕にほそき肱をさし入て 芭蕉
(26)     何やら事のたらぬ七夕

等躬

(27)     住かへる宿の柱の月を見よ

曽良

(28)     薄あからむ六条が髪 芭蕉
(29)     切樒枝うるさゝに撰殘し

等躬

(30)     太山つぐミの声ぞ時雨るゝ

曽良

(31)     さびしさや湯守も寒くなるまゝに 芭蕉
(32)     殺生石の下はしる水

等躬

(33)     花遠き馬に遊行を導て

曽良

(34)     酒のまよひのさむる春風 芭蕉
(35)     六十の後こそ人の正月なれ

等躬

挙句     蠶(蚕)飼する屋に小袖かさなる

曽良


連句の書き方について

懐紙 連句は、図のように折った懐紙の表と裏に書き付け、百韻の連句を懐紙4枚に書く時は、第一紙を初折(しょおり)、第二紙・第三紙を二の折・三の折、第四紙を名残(の折)といい、初折の表(初表)に8句(面八句または表八句)・裏に14句、名残の表に14句・裏に8句、第二紙・第三紙の表と裏にそれぞれ14句を書く。

歌仙の場合は、2枚の懐紙に、初折の表に6句・裏に12句、名残の表に12句・裏に6句を書く。

 

 
  
俳聖 松尾芭蕉・みちのくの足跡
総合目次


第5集 芭 蕉 と 須 賀 川
スタートページ

Copyright(C) 1999  LAP Edc. SOFT.  All Rights Reserved.
 
Maintained online by
webmaster@bashouan.com