松尾芭蕉・おくのほそ道文学館
「おくのほそ道」の要点整理
歌枕の中には、整理の都合上、「塩釜の浦」のように次の章段に含めたものあります。
章段 資料 関連歌枕 「おくのほそ道」の旅
序文
おくのほそ道文学館−序文 - - 旅の叙説。
 ・月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。
 ・日々旅にして旅を栖とす
世の流転。
 ・
住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、
  草の戸も住替る代ぞひなの家
旅立ち
おくのほそ道文学館−旅立ち - - 旅の不安
 ・上野・谷中の花の梢、又いつかはと心ぼそし。

別離。
 ・前途三千里のおもひ胸にふさがりて、幻のちまたに離別の泪をそゝぐ。
 ・
行春や鳥啼魚の目は泪
草加
おくのほそ道文学館−草加 - - 旅の不安
 ・若呉天に白髪の恨を重ぬといへ共、耳にふれていまだめに見ぬさかひ、
  若生て帰らばと、定なき頼の末をかけ、
・・・
 ・痩骨の肩にかゝれる物、先くるしむ。
携帯品。

 ・帋子一衣は夜の防ぎ、ゆかた・雨具・墨筆のたぐひ、あるはさりがたき餞
  など・・・
室の八島
おくのほそ道文学館−室の八島 室の八島
富士山
室の八島縁起。木花咲耶姫伝説。
 ・此神は木の花さくや姫の神と申て富士一躰也。無戸室に入て焼給ふ
  ちかひのみ中に、火々出見のみこと生れ給ひしより室の八嶋と申。又煙を
  読習し侍もこの謂也

源義経経由地(義経記)。
仏五左衛門
おくのほそ道文学館−仏五左衛門・日光 - - 仏五左衛門との出会い。
 ・唯無智無分別にして、正直偏固の者也。剛毅木訥の仁に近きたぐひ、
  気禀の清質

桑門の乞食順礼ごときの人」と自らを表現。
日光山
おくのほそ道文学館−仏五左衛門・日光山 黒髪山 日光山参詣。
 ・あらたうと青葉若葉の日の光
曽良を紹介。
 ・曽良は河合氏にして、惣五郎といへり。芭蕉の下葉に軒をならべて、予が
  薪水の労をたすく。このたび松しま・象潟の眺共にせん事を悦び、且は
羈旅
 
の難をいたはらんと、旅立暁髪を剃て墨染にさまをかえ、惣五を改て宗悟と
  す。
 ・剃捨て黒髪山に衣更 曽良
夏行の境地。
 ・暫時は瀧に籠るや夏の初
源義経経由地(義経記)。
那須野
おくのほそ道文学館−那須野・黒羽・雲巌寺 那須野 那須野の広がり。
 ・遥に一村を見かけて行に、雨降日暮る。
 ・此野は縦横にわかれて、うゐうゐ敷旅人の道ふみたがえん
一農夫との出会い。人情の機微。
 ・草刈おのこになげきよれば、野夫といへどもさすがに情しらぬには非ず。
「かさね」との出会い。旅のなごみ。
  ・かさねとは八重撫子の名成べし 曽良
黒羽
おくのほそ道文学館−那須野・黒羽・雲巌寺 那須の篠原 旅の喜び。
 ・思ひがけぬあるじの悦び、日夜語つゞけて、・・・
史跡探訪。
 ・犬追物の跡を一見し、那須の篠原をわけて玉藻の前の古墳をとふ。
  それより八幡宮に詣。

長途の旅を控え健脚祈願
 ・夏山に足駄を拝む首途哉
翠桃宅で七吟歌仙(芭蕉、桃雪、翠桃、曽良、翅輪、桃里、二寸)。
14日間滞在。
雲巌寺
おくのほそ道文学館−那須野・黒羽・雲巌寺 - - 仏頂禅師を追懐。
 ・木啄も庵はやぶらず夏木立
殺生石
おくのほそ道文学館−殺生石・遊行柳 - - 旅の一齣(ひとこま)。馬子への贈句。
 ・野を横に馬牽むけよほとゝぎす
恐怖の殺生石。
 ・石の毒気いまだほろびず。蜂蝶のたぐひ真砂の色の見えぬほどかさなり
  死す。
遊行柳
おくのほそ道文学館−殺生石・遊行柳 遊行柳 西行を追懐。
 ・清水ながるゝの柳は蘆野の里にありて田の畔に残る。

旅の喜び。
 ・今日此柳のかげにこそ立より侍つれ。
  田一枚植て立去る柳かな
白河の関
おくのほそ道文学館−白河の関 白河の関 旅の決意
 ・
白川の関にかゝりて、旅心定りぬ。
能因法師ら(の古歌)を追懐。
源義経経由地(義経記)。
(庄司戻し-曽良随行日記)
源義経佐藤一族を追懐。
須賀川
おくのほそ道文学館−須賀川 阿武隈川
会津根
鳥瞰的叙述。
 ・とかくして越行まゝに、あぶくま川を渡る。左に会津根高く、右に岩城・相馬・
  三春の庄、常陸・下野の地をさかひて、山つらなる。

白河までの旅を吐露(羈旅の難)。
 ・長途のくるしみ、身心つかれ、且は風景に魂うばゝれ、懐旧に腸を断て、・・・
等躬宅で三吟歌仙(芭蕉、等躬、曽良)。
 ・風流の初やおくの田植うた
侘人探訪−可伸。
可伸庵で七吟歌仙(芭蕉、栗斎<可伸>、等躬、曽良、等雲、須竿、素蘭)。
 ・大きなる栗の木陰をたのみて、世をいとふ僧有。
 ・
世の人の見付ぬ花や軒の栗
8日間滞在。
安積山
おくのほそ道文学館−安積山 安積の里
安積山
安積沼
山の井
安達が原
黒塚
藤原実方を追懐。
「花かつみ」探索。

 ・沼を尋、人にとひ、かつみかつみと尋ありきて、日は山の端にかゝりぬ。
源義経経由地(義経記)。
(安達が原-黒塚)
源義経経由地(義経記)。
信夫の里
おくのほそ道文学館−信夫の里・佐藤庄司・飯塚温泉 信夫の里
信夫山
文知摺石探訪。河原左大臣・中納言源融と虎女の伝説の地。
 ・早苗とる手もとや昔しのぶ摺
源義経経由地(義経記)。
佐藤庄司が
旧跡
おくのほそ道文学館−信夫の里・佐藤庄司・飯塚温泉 - - 佐藤一族を追懐。
 ・是、庄司が旧館也。梺に大手の跡など、人の教ゆるにまかせて泪を落し、
  又かたはらの古寺に一家の石碑を残す。

 ・
女なれどもかひがひしき名の世に聞えつる物かなと、袂をぬらしぬ。
源義経と弁慶を追懐。
 ・爰に義経の太刀、弁慶が笈をとゞめて什物とす。
  笈も太刀も五月にかざれ帋幟
飯塚温泉
おくのほそ道文学館−信夫の里・佐藤庄司・飯塚温泉 - - 羈旅の難
 ・あやしき貧家也。灯もなければ、ゐろりの火かげに寝所をまうけて臥す。
  夜に入て雷鳴、雨しきりに降て、臥る上よりもり、蚤・蚊にせゝられて眠らず。
  持病さへおこりて、消入斗になん。
旅の決意
 ・遥なる行末をかゝえて、斯る病覚束なしといへど、羇旅辺土の行脚、捨身
  無常の観念、道路にしなん、是天の命なりと、気力聊とり直し、路縦横に踏
  で伊達の大木戸をこす。
笠島
おくのほそ道文学館−笠島 鐙摺
笠嶋
かたみのすすき
西行藤原実方を追懐。
 ・
藤中将実方の塚はいづくのほどならん・・・
 ・
笠嶋はいづこさ月のぬかり道
羈旅の難

 ・此比の五月雨に道いとあしく、身つかれ侍れば、・・・
武隈の松
おくのほそ道文学館−武隈の松 武隈の松 旅の喜び。千歳の記念物(武隈の松)。
 ・武隈の松にこそ、め覚る心地はすれ。根は土際より二木にわかれて、昔の
  姿うしなはずとしらる。
 ・代々、あるは伐、あるひは植継などせしと聞に、今将、千歳のかたちとゝの
  ほひて、めでたき松のけしきになん侍し。
 ・桜より松は二木を三月越し
能因法師ら(の古歌)を追懐。
源義経経由地(義経記)。
仙台
(宮城野原)
おくのほそ道文学館−仙台 名取川
宮城野
玉野
つゝじが岡
十符の菅
加右衛門との出会い。
 ・聊心ある者と聞て知る人になる。
 ・風流のしれもの、爰に至りて其実を顕す。
 ・あやめ草足に結ん草鞋の緒
歌枕探訪。

源義経経由地(義経記)。
多賀城
(壷の碑)
おくのほそ道文学館−壷の碑・末の松山 壷の碑
沖の石
野田の玉川
歌枕探訪。
旅の喜び。千歳の記念物(壷の碑)。
 ・爰に至りて疑なき千歳の記念、今眼前に古人の心を閲す。行脚の一徳、
  存命の悦び、羈旅の労をわすれて、泪も落るばかり也。
末の松山
おくのほそ道文学館−壷の碑・末の松山 末の松山 比翼の鳥、連理の枝。無常観。
 ・はねをかはし枝をつらぬる契の末も、終はかくのごとき
塩釜
おくのほそ道文学館−塩釜・鹽竃明神 塩釜の浦
籬の嶋
千賀の浦叙景。
古歌を追懐。旅の哀れ。

 ・蜑の小舟こぎつれて、肴わかつ声々に、つなでかなしもとよみけん心もしら
  れて、いとゞ哀也。

源義経経由地(義経記)。
鹽竈明神
おくのほそ道文学館−塩釜・鹽竃明神 - - 明神賛嘆。
 ・宮柱ふとしく彩椽きらびやかに、石の階九仞に重り、朝日あけの玉がきを
  かゝやかす。
旅の喜び。千歳の記念物(宝燈)。
 ・神前に古き宝燈有。かねの戸びらの面に文治三年和泉三郎寄進と有。
  五百年来の俤、今目の前にうかびて、そゞろに珍し。

泉三郎を追懐。
 ・渠は勇義忠孝の士也。佳命今に至りてしたはずといふ事なし。

源義経経由地(義経記)。
松島湾
おくのほそ道文学館−松島湾・雄島が磯・瑞巌寺 松島 松島叙景。
旅の喜び。絶景賞賛。
 ・松島は扶桑第一の好風にして、凡洞庭・西湖を恥ず。
 
造化の天工、いづれの人か筆をふるひ、詞を尽さむ。
雄島が磯
おくのほそ道文学館−松島湾・雄島が磯・瑞巌寺 雄島が磯 雄島訪問。
雲居禅師を追懐。
侘人探訪−世をいとふ人。
 ・
落穂・松笠など打けふりたる草の庵、閑に住なし
発句叶わず。
 ・予は口をとぢて眠らんとしていねられず。
瑞巌寺
おくのほそ道文学館−松島湾・雄島が磯・瑞巌寺 - - 雲居禅師を追懐。
瑞巌寺賛嘆。
 ・七堂甍改りて、金壁荘厳光を輝、仏土成就の大伽藍とはなれりける。
見仏上人西行を追懐。
石巻
おくのほそ道文学館−石巻 姉歯の松
緒絶の橋
袖の渡り
尾ぶちの牧
真野の萱原
歌枕紹介。
鳥瞰的叙述。
 ・「こがね花咲」とよみて奉たる金花山、海上に見わたし、数百の廻船入江
  につどひ、人家地をあらそひて、竈の煙立つゞけたり。

羈旅の難
 ・思ひがけず斯る所にも来れる哉と、宿からんとすれど、更宿かす人なし。
  漸まどしき小家に一夜をあかして、明れば又しらぬ道まよひ行。
旅心を述懐。
 ・心細き長沼にそふて、戸伊摩と云所に一宿して、平泉に到る。
平泉
おくのほそ道文学館−平泉 衣の関
衣川
源義経主従、藤原一族を追懐。
 ・夏草や兵どもが夢の跡
 ・卯の花に兼房みゆる白毛かな 曽良
旅の喜び。千歳の記念物(金色堂)。
 ・五月雨の降のこしてや光堂
西行を追懐。
 ・西行は平泉を2度訪れ「ききもせずたばしね山のさくら花よしののほかに
  かかるべしとは
」などの歌を遺している。
出羽越え
おくのほそ道文学館−山寺 小黒崎
美豆の小島
歌枕探訪。
関所で暫時足留め。尿前の関。
 ・関守にあやしめられて、漸として関をこす。
風雨荒れて足留め。封人の家。
 ・三日風雨あれて、よしなき山中に逗留す。
 ・蚤虱馬の尿する枕もと
中山峠越え。
源義経経由地(義経記)。
山刀伐峠越え。精神の緊張。羈旅の難
 ・けふこそ必あやうきめにもあふべき日なれ・・・
 ・肌につめたき汗を流して、・・・
尾花沢
おくのほそ道文学館−尾花沢 - - 旅の喜び。旧友との再会。
 ・
日比とゞめて、長途のいたはり、 さまざまにもてなし侍る。
清風宅で五吟歌仙(芭蕉、清風、曽良、素英、風流)。
 ・すゞしさを我がやどにしてねまる也
清風宅で四吟歌仙(清風、芭蕉、素英、曽良)。
山寺
おくのほそ道文学館−山寺 - - 立石寺参詣。
 ・佳景寂寞
 ・閑さや岩にしみ入蝉の声
大石田
おくのほそ道文学館−大石田 最上川
板敷山
白糸の滝
蕉風俳諧を伝授。
 ・
日みちしるべする人しなければとわりなき一巻残しぬ。このたびの風流
  爰に至れり。

 ・さみ堂礼遠あつめてすゝしもがミ川。(芭蕉真蹟歌仙)
最上川下り。精神の緊張。羈旅の難
 ・水みなぎつて舟あやうし。
 ・五月雨をあつめて早し最上川。
清川・本合海間。源義経経由地(義経記)。
出羽三山 おくのほそ道文学館−出羽三山 出羽
湯殿山
月山
羽黒山本坊で八吟歌仙(芭蕉、会覚、呂丸、曽良ほか四名)。
 ・有難や雪をかほらす風の音(俳諧書留)
 ・有難や雪をかほらす南谷(本文)
出羽三山巡礼。修験道の体験。
 ・
木綿しめ身に引かけ、宝冠に頭を包、強力と云ものに道びかれて、・・・
 ・
涼しさやほの三か月の羽黒山
 ・雲の峯幾つ崩て月の山
 ・語られぬ湯殿にぬらす袂かな
 ・湯殿山銭ふむ道の泪かな 曽良
故事の教え。
 ・
道に堪能の執あさからぬ事しられたり。
遅ざくらの生命力。
 ・
ふり積雪の下に埋て、春を忘れぬ遅ざくらの花の心わりなし。
鶴岡・清川間。源義経経由地(義経記)。

 
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俳聖 松尾芭蕉・みちのくの足跡


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